38平成1989年2011年〜平成11年には、遠洋マグロ漁船を2割減船する政策が打ち出されるなどし、アサヤの経営状態も厳しい時期が続く。メーカーに支払条件で融通してもらい、銀行から融資を受けるために何度も足を運んだ。お客様には少しでも支払いを増やしてもらえるようにお願いし、社員には危機を乗り切るために少ない賞与で我慢してもらったこともある。とにかく資金繰りの厳しい中を何とか持ちこたえてきた。外部のさまざまな方にも協力を仰ぎながら、売掛金の回収や在庫管理のあり方を改め、新しい顧客との取引や商品の提案にも積極的に取り組み、資金繰りをよくするためのありとあらゆる取り組みを行ってきた。その結果、厳しかった状況からようやく抜け出せそうな兆候が見え始めてきた。東日本大震災が発生したのは、そんな矢先だった。遠洋漁船の減船と倒産の危機( )1999
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