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40( )現在宮城県漁業協同組合気仙沼地区支所 支所長菊田 智之さん宮城県漁業協同組合唐桑支所 支所長吉川 弘さん震災直後、どこも資材不足で調達に苦労しているなか、こちらの要望にすぐに応え、資材・機材を持ってきてくれたのがアサヤさんでした。あの状況のなかで、よくまぁあれだけしっかりと資材を揃えてきてくれたものです。養殖漁場や漁船漁業が復興に向け動きだそうとした頃、ロープ類の不足が心配されました。当時、輸入資材が高額で販売されたりもしていたが、アサヤさんは値上げなどせず、必要な資材をしっかりと確保してくれた。大変感謝しています。漁具の省力化・機械化と新しい試み今、アサヤは人口減少による労働力不足、高齢化による身体負担増という新たな課題に直面している。これに対応するため、従来から行なってきた省力化の機械販売に一層の力を入れてきた。売った機械も何年かするとメンテナンスが必要になってくるので、それも請け負う。ホタテ養殖用の機械がその先陣を切っている。震災後の活動の中で、海外からの資材を持ち込んでくる商社や、三陸沿岸で新たに研究を始めた大学の研究者とのつながりもできた。彼らとの交流の中で、漁業家に新しい提案や共同実験を持ちかける動きも加速してきた。また、震災復興支援を続ける市民団体と協業して、漁業に興味を持ってもらう観光ツアーのような取り組みも始めた。創業以来大切にしてきた「漁民の利益につながる、よい漁具を」の精神を受け継ぎながら、アサヤはこれからも三陸の漁業家に寄り添い、進化を続けていく。2017

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